JAKUETS COMMUNICATION MAGAZINE
INUHARIKO NEWS Vol.27

未来は、あそびの中に。
特集:木のぬくもりと、風を感じる園庭へ

陽だまりと緑豊かな園庭に
夢と冒険がいっぱいの大型遊具

Large playground equipment

学校法人 西村学園 ひまわり幼稚園 様
大阪市住吉区

ひまわり幼稚園があるのは、大阪市のベッドタウンとして発展した住吉区。マンションや商業施設が建ち並ぶなかで、豊富な木立に囲まれた広いグラウンドを有し、園児たちが元気いっぱいに外遊びを楽しめる環境に恵まれた幼稚園です。

この春、園庭に現代アートを思わせるデザインの大型遊具「サピエンス」と、既存の大木を中心にして遊びをさまざまに盛り込んだ「ツリーハウス」が完成。都会のオアシスのような緑と太陽の光あふれるグラウンドが、園児たちの夢と冒険をかき立てる園庭にリニューアルしました。

園児が自由に想像力を発揮し
全身運動しながら遊べる空間へ

interview
学校法人 西村学園 ひまわり幼稚園様 × 株式会社ジャクエツ

Principal
学校法人 西村学園 ひまわり幼稚園様
西村 尚子 園長
Fujimoto
株式会社 ジャクエツ
スペースデザイン開発課
藤本 萌恵子
ootsuki
株式会社 ジャクエツ
大阪中央店 店長代理
大槻 正人
Yutsugi
株式会社 ジャクエツ
リノベーション& メンテナンス専門営業
湯次 文生

この春、アート感覚の大型遊具「サピエンス」と、既存の樹木を取り込んだ「ツリーハウス」が竣工。その少し前に設置した「サンゴ」と合わせて つの大型遊具の導入で、園児が全身を使う遊びに夢中になる空間へとリニューアルしました。

景観にマッチし、コンセプトがしっかりした遊具を求めて

園長▼
50年ほど前に、当時は珍しかったヨーロッパ製の大型遊具を導入し長く愛されてきたのですが、老朽化が著しいため撤去して新しい遊具を導入しようと考えていました。そんな折、ジャクエツさんの展示会で「サンゴ」に魅了され、「サピエンス」のコンセプトもまさに私の求めるものでした。幼い頃から、心を揺り動かすようなデザインに触れる機会をとても大切に考えています。

大槻▼
ご提案の当初、遊具の機能とデザインについて園長先生が非常に深い考えをお持ちという印象がありました。そのことをお伝えしたところ、かつて美術史を学びロンドンで美術系の仕事をした経験をお持ちとのことで、納得がいきました。園舎の洗練されたデザイン、木立やツタに囲まれたグラウンドと園庭の景観には、心が癒される美しさがあります。

園長▼
実は今回の改修に先立ち、いくつもの展示会に足を運んでいました。しかし、意匠やデザインにしっくりするものが見つからず、こちらの想いや園の歴史でもある景観にマッチするものを探していたところ、ジャクエツさんの、いわゆる「子ども向け」の世界にとどまらずにデザインと機能の専門性を追求する姿勢がとても良いと思いました。

また、本社工場を見学した際には、一つひとつの遊具のパーツを美術作品のように大切に作っている製造過程に感動を覚えました。

自然に親しみ、遊ぶことが全身運動になる遊具を

園長▼
当園は大きなセコイアをはじめ、桜や藤、イチョウ、椿やみかんなど、季節を感じさせる樹木が園庭を囲んでおり、園児は自然に親しみながら成長しています。園の歴史を刻むこうした樹木を遊びながら直接観察でき、それを活かすものとして、今回のリニューアルでは「ツリーハウス」を作ることを決めました。

その計画にあたって、あくまでも既存の環境に馴染むことを前提に、大きく枝を広げる藤棚を上から望むことができたり、自然が体感できるフィールドアスレチックのような遊具で、全身運動ができる要素も盛り込みたいと希望しました。

藤本▼
「ツリーハウス」設計の打ち合わせを重ねる中で、固定化された遊び方ではなく、遊びの広がりを持たせることや、低年齢の子も集える遊具にしたい等のご要望がありました。そこで、最も大きなセンペルセコイアの木をデッキの中に取り込んだ三階建て「ツリーハウス」をベースに、揺れる吊り橋や丸太渡りなど、身体運動ができる機能を数多く備えたものになりました。

設置工事にも取り入れたSDGsの考え方

湯次▼
「ツリーハウス」の工事では、木の枝を極力切らずに残し、基礎工事でも根を傷つけない工夫をしています。また、工事の様子が園児に見える小窓を設けたり、時には部材運びを一緒にしました。自然に親しみ大切にするのはもちろんのこと、モノづくりの現場を知るのもSDGsに繋がる大切なことと認識した次第でした。

園長▼
園児たちは小窓から出来上がっていく様子を見て、完成を心待ちにしていましたね。完成後、初めて遊ぶ時に登り方に苦戦していた園児も試行錯誤して登れるようになり、自信に満ちた笑顔を見せてくれました。少し難しいからこそ面白く、飽きることなくいろいろなチャレンジをしています。頑張りぬくことが大きな自信に繋がる、そんな経験を与えてくれる遊具にたいへん満足しています。

大槻▼
今回の工事は大型車両が進入できないため、搬入と設置工程に工夫を要しましたが、まさに園児たちと同様に、少し難しいからこそ喜びもより大きなものでした。工事を通して改めて様々な学びを得ることもでき、感謝いたします。有難うございました。

ひまわり幼稚園の3つの大型遊具

playground
グラウンドの西側に広がる園庭

ツリーハウス

Treehouse

ひまわり幼稚園ならではの樹木の豊富な環境自体が遊具になるように、既存の大きなセンペルセコイアを芯木にした本格的な「ツリーハウス」を設置。「エスカルゴネット」や「丸太吊り橋」、「ハンモック」など、16種類もの仕掛けを付帯し、多彩なアスレチック要素を取り入れています。

サンゴ

Coral

2016年度「キッズデザイン賞」受賞 「ツリーハウス」と「サピエンス」の2つ大型遊具に先立ち、令和4年に「サンゴ」を設置。ジャングルジムは格子状という概念を変え、木登りの感覚を取り入れた枝が特徴です。さらに、大人が中に入って子ども達と一緒に遊びながら補助できるようになっています。

サピエンス

Sapiens

2023年「グッドデザイン・ベスト100」受賞 芝生ゾーンの「サピエンス」は、身体運動だけでなく想像力や探求心も刺激する「遊べるアート」をコンセプトにした遊具。固定の遊び方ではなく、園児の想像力で無限の広がりができ、遊ぶだけで自然と体幹が鍛えられ、子ども達の「身のこなし」が洗練されていきます。

遊べるアートサピエンス

Art Sapiens
Art Sapiens

中央の螺旋状のパイプでは、1段目から2段目へ登ったり、緩い傾斜のあるパイプを使って横に移動したりできます。勇気を出して少し難しい動きにも楽しそうにチャレンジしています。

自然の中で遊べる ツリーハウス

play equipment
①逆アーチクライム ②縄はしご ③ボルダリング

小さな塔には「丸太渡り」や「逆アーチクライム」、「縄はしご」「丸太縄はしご」、「ボルダリング」を設置。塔の上からは「丸太吊り橋」を渡って「エスカルゴネット」、「ツリーハウス」へと向かうことができます。

play equipment
Bouldering
手のひらと指でつかむ力や、腕と脚で体重を支える力を育む「ボルダリング」。

①丸太渡り滑らないように足の裏に力を入れて慎重に登り降りする「丸太渡り」。普段あまり使わない足の裏を鍛えることで、健康な身体づくりに役立ちます。

②ツリーハウスの3階展望台2階のデッキから「ろくぼく」を頑張って登っていくと3階へ。3階デッキはグラウンド側の2面を透明なアクリル板で囲い、見晴らしを良くした展望台になっています。

③ツリーハウスの2階デッキ木製階段を上がった2階では、デッキを貫いてそびえ立つセンペルセコイアの大木が園児をお出迎え。「ツリーハウス」のデッキの下にも「ボルダリング」「ハンモック」「ろくぼく」など、全身運動のアスレチックがいっぱい。

④丸太吊り橋

⑤ジャングルジム「丸太吊り橋」下の「ジャングルジム」は、年少児もチャレンジしやすい高さにしています。

⑥エスカルゴネット2つの吊り橋の真ん中にある「エスカルゴネット」も園児に人気のアスレチック。全身を器用に使って昇り降りしています。

⑦ワイド滑り台木製階段を登ると、ツリーハウスの2階へ。そこからは、「ワイド滑り台」で降りたり、3階の展望台に登ったりできます。また、勾配のある「丸太吊り橋」を渡って「エスカルゴネット」やさらに先の塔へ進むこともできます。園児たちは自由な発想でツリーハウスでの遊びを楽しんでいます。


information

学校法人 西村学園 ひまわり幼稚園

所在地大阪府大阪市住吉区苅田5-17-25
定 員約390名
開 設昭和42年4月
施工面積第1期工事(サピエンス)約400㎡
第2期工事(ツリーハウス)約200㎡

2025年 月発行
発行:株式会社ジャクエツ
J2045-0800-13500